薬のPTPシートの誤飲について

PTPシート
経口タイプの避妊薬をはじめとする多くの飲み薬では、薬の成分が保管中に劣化しないよう、プラスチックにアルミなどの金属を貼り付けたPTPシートとよばれる包装が用いられるのが共通した特徴となっています。
このPTPシートは、以前は縦横それぞれにミシン目が入れられており、薬1錠分ずつ切り離して持ち運びなどができるようになっていましたが、現在は切り離しができるミシン目が少ないタイプが主流となっています。
避妊薬などの定期的に飲む必要がある薬であれば、以前のように1錠ずつのほうが利用者としては便利なのですが、このように包装が改められた背景としては、PTPシートの誤飲が全国的に多く発生し、医療・製薬業界で大きな問題として取り上げられたことが挙げられます。
特に避妊薬のように1錠ずつ飲む薬は若い人であっても何らかの拍子に不注意で誤飲してしまうことがあり、また子供を育てている最中の家庭であれば、本人のほかにも子供が薬を探し当てて誤飲する危険性についても配慮する必要があります。
PTPシートをもし誤飲してしまった場合、何らかの手段で自力で体の内部から吐き出すということも難しく、また、サイズが小さい上にX線を透過してしまうという性質を持っているため、通常のレントゲン検査では容易に発見できないというやっかいな点があります。
このため、PTPシートを体の外に取り出すとすれば、胃の検査などでおなじみの内視鏡を用いることになりますので、患者としてはかなりの負担となります。
さらに、PTPシートはそのままの状態であれば角が丸く加工されているために問題はないものの、シートを切り離すと切り口が鋭利になるため、誤飲によって体の内部を傷つけてしまうことにもなりかねず、場合によっては十二指腸などの内臓に穴が開き、手術をしなければならないような事態になることさえあります。